ISO 14001環境マネジメントシステム
環境を保護し、環境パフォーマンスを向上させるためのマネジメントシステム規格。ISO 14001は環境マネジメントシステムに関する国際規格です。社会経済的ニーズとバランスを取りながら、環境を保護し、変化する環境状態に対応するための組織の枠組みを示しています。
業種・業態を問わずあらゆる組織が利用し、認証を取得することができます。
ISO 14001認証の目的は、「環境パフォーマンスの向上、順守義務を満たすこと、環境目標の達成」です。
認証取得の効果
認証取得によって下記の効果が期待できます。
- 環境リスクの低減・回避
- 省エネルギー省資源によるコスト削減
- 法令順守(コンプライアンス)の推進
- KPI(キーパフォーマンス指標)の管理
- 継続的な改善による企業価値の向上
- 環境的に持続可能な事業のためのマーケティング上の優位性の創出
- 海外企業を含む取引要件の達成
ISO 14001:2015の構成
- 序文
- 0.1 背景
- 0.2 環境マネジメントの狙い
- 0.3 成功のための要因
- 0.4 Plan-Do-Check-Actモデル
- 0.5 この規格の内容
- 1 適用範囲
- 2 引用規格
- 3 用語及び定義
- 3.1 組織及びリーダーシップに関する用語
- 3.2 計画に関する用語
- 3.3 支援及び運用に関する用語
- 3.4 パフォーマンス評価及び改善に関する用語
- 4 組織の状況
- 4.1 組織及びその状況の理解
- 4.2 利害関係者のニーズ及び期待の理解
- 4.3 環境マネジメントシステムの適用範囲の決定
- 4.4 環境マネジメントシステム
- 5 リーダーシップ
- 5.1 リーダーシップ及びコミットメント
- 5.2 環境方針
- 5.3 組織の役割,責任及び権限
- 6 計画
- 6.1 リスク及び機会への取組み
- 6.2 環境目標及びそれを達成するための計画策定
- 7 支援
- 7.1 資源
- 7.2 力量
- 7.3 認識
- 7.4 コミュニケーション
- 7.5 文書化した情報
- 8 運用
- 8.1 運用の計画及び管理
- 8.2 緊急事態への準備及び対応
- 9 パフォーマンス評価
- 9.1 監視,測定,分析及び評価
- 9.2 内部監査
- 9.3 マネジメントレビュー
- 10 改善
- 10.1 一般
- 10.2 不適合及び是正処置
- 10.3 継続的改善
- 付属書A(参考)この規格の利用の手引
付属書B(参考)JIS Q 14001:2015とJIS Q 14001:2004との対応
認証に必要な書類およびシステム要件
初期環境審査 | ・潜在的な環境側面および環境影響の書類審査 ・法規制要件の審査を含む ・初期環境影響の確立 |
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方針宣言 | ・環境マネジメント、継続的改善、法および汚染防止の遵守についての公約 |
環境マニュアル | ・ISO14001の全条項に対応 ・任意の他の手順を含めることも可能 ・環境影響へのリスク評価アプローチの記述 ・組織構造および役割分担の記述 |
作業指示書(PRP) | ・環境モニタリングについての具体的な指示 ・しばしば環境マニュアルに分冊 ・使用するための配布および文書の管理 |
継続的改善 | ・将来的な環境影響の対処法 ・他の環境問題の記録および対応法 |
継続的改善 | ・食品安全問題の報告及び対処の方法 |
実施 | ・システムの正常稼動の証拠 ・担当スタッフの緊急時計画およびEMS の訓練 ・新規スタッフの採用 ・新しい拠点の環境リスク評価 ・外部の環境コミュニケーションの制御 ・方針宣言を裏づける測定可能な目標 |
審査 | ・環境影響の審査 ・内部監査の実行および記録 ・マネジメントレビューの実行および記録 |